遺伝子いじるより細胞いじる方が危ない予感
以前、遺伝子いじるのはヤバくないかと書いてみた。
別に反響があったわけでもないのだが、その第二弾。
実際のところ、遺伝子だけ放り込んでもタンパク質にならなきゃ
どうって事ないわけで、遺伝子組み替えに失敗した場合、
「あーあ何にも起きなかった」で終わってしまうことが多い。
ところで、他の生物の情報をある生物に付加する場合、遺伝子を
放り込んで情報追加するのは面倒くさい。
遺伝子組み替えマウスなんかもう大変な数飼わないといけないし。
じゃあどうするかっていうと、以下の方法を用いて遺伝情報を追加する。
1.交配
単純に別種を掛け合わせる。生まれてくるのは雑種。
近縁種のみに可能。たとえばライオンとヒョウの掛け合わせ。
この場合レオポンなる生物が生まれる。
自然界にもブチライオンがいるという話もあるが、ライオンの中に
変態でも居ない限り考えにくい。
(一説によるとライオンには薄いまだらがあるのだが、たまたま
色の濃いライオンだとそう見えるのだということらしい)
ちなみに人間とチンパンジーの雑種であると言われた「オリバー君」
はどうもチンパンジーだったらしい…。
2.細胞融合
いきなり話が怪しくなった気がするが気にせず進める。
別の生物の細胞をそのまま融合する。
電気刺激やウイルス、化学物質によって融合させる。
この場合融合自体は別種の生物でも可能。極端な話ヒトとマウスでも。
ならこの細胞を育てるとネズミ男((c)水木しげる)が出来るのかって
言うと、細胞分裂の速度が違うためそうはならない。よかった。
代表的なものとしてはポマト(トマトとジャガイモの融合)が挙げられる。
ポマトって名前はなんかかわいらしいな。
ただ、出来た野菜はジャガイモもトマトも小さいものだったらしい。
使えねーな。
3.胚融合
実はこの三つの中では一番ヤバい。
この技術で融合させるのは胚(受精卵と胎児の中間だと思ってくれい)。
これも別種の生物でも可能。
例えばヒツジとヤギの胚を融合させる。それでこの胚をヒツジかヤギか
に着床させて出産を待つ。
生まれてきたのはヒツジともヤギともつかない生物…いわゆるギープ(geep)
である。ギープとはヒツジ(sheep)とヤギ(goat)から名前を合成したもの。
この技術を使えば、白黒まだらのネズミ(人工キメラマウス)を作れたり、
もっと恐ろしいことに人間を別の生物から産ませることさえ出来る。
人間の卵細胞を別の生物の卵でくるみ、別の生物に着床。出産。
作りようによっては何がなんだか分からない生物や、人間と別の生物の
キメラ(融合体)すら作ることが可能になってしまう。
それこそデフォルトでウサ耳や猫耳の人間とか出来てしまう…ってこらそこ
喜ぶんじゃない。お前だよお前。あ、あと人魚とか。下半身イルカベースで。
あるいはイルカにウサ耳をつけたり。もう何がなんだか。
最大の問題は、そういうのを喜ぶ性癖を持つ人間が居ることだな。
(イルカにウサ耳をつけて喜ぶ奴は殆ど居ないだろうが)
男と女のキメラなんてのも産まれる可能性がある。
ちなみにインドでは、そういう両性具有者をヒジュラと呼んで
神聖視しているらしい。両性具有は神に近いものという思想があるようだ。
ちなみに男と女のキメラの場合、基本的には男になるはず。
特殊な条件がかかると両性具有になると考えられる。
ま、そういうわけでいろいろ怪しい性癖を持つ奴や、マッドサイエンティスト
にこの辺の技術が渡るとかなり嫌な感じになるだろう。
…オマエは違うのかという意見は却下。